“Unclaimed Property” と呼ばれる届け先不明金は一般的に「忘れ去られたお金」と位置付けられており、持ち主が現れるまで州政府の管理下に置かれている金品などの所有物の事を指します。この税法はテキサス州に限らず他の州でも実施されているプログラムで、現在約26億ドル近い金額がテキサス州政府の管理下に置かれているそうです。最近このプログラムの認知度が上がり 2012 年度には約 1.6 億ドルの届け先不明金が持ち主に返金されましたが、未だにテキサス州住民の4人に1人の割合で届け先不明金が未請求のまま残っているそうです。
届け先不明金の主な原因は、持ち主が他の住所へ引越しをしてしまった為、お金を返金する手段を失った各企業や団体が州政府へ金品等を一時的に預ける形で引き取られます。
届け先不明金の主な入手元
- 長い間現金化されなかったチェック
- 光熱費解約後の返金
- 長い間入出金の無い銀行口座
- 保険からの給付金
- 裁判判決による給付金
法律によって定められた期間を超す所有物に対しテキサス州は一時的に預かる権利を持っており、放棄認定期限を超えた場合、各企業、銀行、電力会社その他の団体は、州政府にその所有物を引き渡さなければなりません。あくまで持ち主が現れるまで一時的に預かる管理人という立場をとっているため、管理下に置かれた各所有物は州政府の資産にはなりません。ただし管理期間や請求期限が設けられていないため、持ち主が現れない場合には一生政府の管理下に置かれてしまいます。
放棄認定期限
| 所有物 | 期間 |
| 給与 | 1年 |
| 銀行口座・CD等 | 3年 |
| マネー・オーダー | 3年 |
| 貸金庫内の所有物 | 5年 |
| トラベラーズ・チェック | 15年 |
| その他 | 3年 |
これら届け先不明金の情報は一般公開されており、電話、ファックス、郵便のみならずオンラインでも検索が可能です。また検索の際には、(1) 所有者の名前、(2) 以前に住んでいたテキサス州内の住所、(3) ソーシャル・セキュリティー番号（または納税者番号）、(4) 現住所、(5) 連絡先が必要となりますので事前にご準備ください。
| 検索手段 | 問合せ先番号・住所 |
| オンライン | https://claimittexas.org/app/claim-search |
| 電話 | 1-800-654-3463 |
| ファックス | 1-888-908-9991 |
| 郵便 |
Texas Comptroller of Public Accounts Unclaimed Property Claims Section P.O. Box 12046 Austin, Texas 78711-2046 |
オンラインで検索をする場合は、名前を入力するだけで簡単に検索が出来ます。運良く不明金を発見する事ができれば、次は請求です。
請求方法はいたって簡単で、ウエブ上より請求書を作成し必要書類を一緒に提出すれば通常3、4ヶ月以内に返金されます。また提出書類の状況が気になる方は、このリンクより手続きの進行状況を調べる事ができます。
受け取る金額にそれぞれ差はありますが、返金額は一件につき平均千ドルとなっているようです。なかには数万ドルの返金もあるようですが、1996年にダラス在住の持ち主に支払われた4,300万ドルが今までで一番高額な返金額だそうです。提出書類と請求先住所は以下となります。忘れていたお金が見つかると良いですね。
提出書類
- 請求書（オンラインより作成）
- 顔写真の載っている身分証明書のコピー（運転免許書、パスポート等）
- ソーシャル・セキュリティー番号のコピー
- リポートされた住所に住んでいた事を証明する書類（住所と名前が載っている領収書、請求書、契約書等。）
請求先住所
COMPTROLLER OF PUBLIC ACCOUNTS
Unclaimed Property Claims Section
P.O. Box 12046
Austin, TX 78711-2046
米国税務